CASE STUDY 01:中川政七商店「奈良の焙じ茶丸カステラ」パッケージ (C)
伝統工芸から生活雑貨、食品など幅広い製品を展開する中川政七商店様。
中川政七商店 奈良本店にて、商品開発のご担当様に実物サンプルを交えて『UNBOX』をご紹介させていただきました。
後日、開発担当者さまから「進行中の新商品「丸カステラ」のパッケージに『スクエアフラット紙工™』の折り紙のような構造体を使えないか」と、ラフデザインモックの写真と併せてメールでご相談をいただきました。
まずはご相談内容から、形状や用紙、印刷色数、箔押などの仕様を変えた複数のお見積りを試算。製品の予算の中で実現可能なパッケージの可能性を探ります。
お見積りと並行して、商品の「丸カステラ」の実物サンプルをお借りし試作を進めます。まずは、先方リクエストの形状『スクエアフラット紙工™』の構造で試作を進めると、サイズが小さいことが影響してフタの閉まりが緩くなってしまい、素材や構造の改善が必要なことがわかりました。
リクエストの形状を「A案」とし、複数のブラッシュアップ案を作成。最終的に決まった形状は、フタの閉まりを強くするため側面から折り返すベロをつけたうえで、商品の「丸カステラ」の形状に合わせて側面にテーパーを付けることで綺麗に無駄なく収まるよう設計。「糊」を使わずに「折り」のみで成立する構造を用いることで、環境負荷を最小限に留めています。
構造設計確定後は、図面をお渡ししお客様のデザインをレイアウト。
色校正で印刷色や最終デザインを確認し、本生産へと進みました。
加工概要
形状:スクエアフラット紙工™の構造を使ったアレンジ形状
用紙:DKホワイト310g
加工:オフセット印刷~断裁~型抜き~包装 出荷
特徴:
・少ない工程(工数がかからない)
・展開図がほぼ四角なので 紙の端材(廃棄するところ)が少なくなる
・パッケージは展開したフラットな状態で納品で輸送コストの削減
・中川政七商店様の倉庫でも展開したフラットな状態で保管 保管スペースの削減
・のりを使わず折るだけで組み立てられるため封入作業の難易度が下がり封入作業時間の削減
スクエアフラット紙工™
Square Flat Scheme
十分な強度を持つ箱としての機能を有しつつ、開封するとシンプルな矩形の展開図となる紙工。生産の際に廃棄される余剰部分を削減すると共に、「糊」を使わずに「折り」のみで成立する構造を用いることで、環境負荷を最小限に留めている。スニーカー専門店のためのアンボックスをはじめとして、立方体のシンプルなパッケージであれば様々な商品に実装することができる。
「奈良の焙じ茶 丸カステラ」
奈良・月ヶ瀬の焙じ茶をあわせた、ほんのり香ばしい味のカステラです。シフォン型の容器で中央からも熱を通してふわふわに焼き口どけよく仕上げました。ざらめの食感もお楽しみいただけます。(中川政七商店サイトより引用)
中川政七商店「奈良の焙じ茶丸カステラ」は、中川政七商店様 店舗または、下記のECサイトからお買い求めいただけます。